屋根塗装において重要なことの1つに、塗料選びがあります。
現在発売されている塗料には非常に多くの種類があり、その色や機能などは大きく異なります。

その中でも今回紹介するのは、断熱塗料です。
記事を読んで断熱塗料についての知識を蓄えて、塗料選びの参考にしてみてください。

□屋根塗装で用いられる断熱塗料とは?

ここではまず、断熱塗料とはどのような塗料なのかを紹介していきます。
断熱塗料は主に以下の2つの特徴があります。

・熱伝導を抑える
・熱や冷気の侵入を防いで室内の温度変化を抑える

このように、断熱塗料は室内外の熱の移動を抑える機能があるため、冬に保温することが可能なのです。

夏場に室温が高くなるのを防ぐ効果がある塗料として、遮熱塗料というものも存在しますが、冬の保温の点で断熱塗料が優れています。
また、夏は室外の熱を遮断できるため、夏には室内が涼しい状態を維持できます。

そして、一般的な耐用年数は、15年から20年とされているので、覚えておくと良いでしょう。

□断熱塗料の効果について

断熱塗料を使用すると、以下のような効果を期待できます。

1つ目は、冷暖房費を抑えられることです。
一般的によく使われる塗料を使用している場合、夏場の屋根の表面温度は80度を超えることもあります。

そのように、屋根が非常に熱くなることによって、室内の温度も上がってしまいます。
すると、冷房は室内を冷やそうとしてフルに稼働するため、光熱費が高くなるのです。

しかし、断熱塗料であれば、屋内に熱が伝わる頃には温度がある程度低くなっているため、冷房が使用するエネルギーを少なくでき、光熱費を抑えられます。

2つ目は、耐久性が高いことです。
塗料の種類にもよりますが、断熱塗料の耐用年数は15年から20年です。
この耐用年数は塗装によく使用される他の塗料と比べて長いため、安心して暮らせるでしょう。

施工費は比較的高くなりがちですが、長期的に考えればコストパフォーマンスはそれほど悪くないと考えられます。
その上、先ほど説明したように冷暖房費を節約できるため、場合によってはお得な塗料と言えるでしょう。

3つ目は、結露の発生を減らせることです。
断熱塗料には、結露の発生を減らす効果も期待できます。
結露は、外の気温と室内の気温の温度差が大きいことで発生します。

断熱塗料は熱を吸収して緩やかに室内に熱を伝えるため、温度差が大きくならず、結露の発生を少なくできるのです。
結露が発生すると、その水滴が内装に付着するため、カビが発生する原因になります。
そのため、この塗料は内装へのダメージを減らせる塗料としても魅力的です。

4つ目は、音を小さくできることです。
断熱塗料は、他の塗料に比べて表面が厚いという特徴があるため、外部からの音を小さくしたり、室内からの音漏れを少なくしたりする効果も期待できます。

表面が厚いと効率良く音を反射できるため、外部からの音を跳ね返し、内部からの音漏れを防げるのです。
また、音の振動を小さくする効果もあるため、音にこだわりのある方におすすめの塗料です。

□より家をあたたかくするには

断熱塗料を使用することによって冬場に室内があたたかくなりますが、以下で紹介する工夫を施すことでよりあたたかい家になります。

ここではまず、2種類の断熱材を紹介します。

*天井断熱

これは、天井材の上に断熱材を敷き詰めるものです。
面積が小さく、平な天井材の上で作業をするため、次に紹介する屋根断熱に比べて材料費や工事費が安くなります。

*屋根断熱

これは、屋根の勾配に沿って断熱工事をすることを指します。
屋根を二重構造にし、天井断熱と比べて面積が広くなるため、工事費は比較的高くなります。
この場合は、小屋根裏が断熱材の内部になり室内と同じ環境になるため、屋根裏部屋を有効活用したい場合におすすめの断熱です。

また、カーテンやすだれを活用する方法もあります。
最近では、断熱カーテンというものも販売されているため、それを使用することによって室温が高くなることを防げるでしょう。

また、すだれも同様の効果を期待できます。
これらはホームセンターやショッピングモールなどで手軽に購入できるため、簡単に断熱対策をしたいという方におすすめです。

そして、窓ガラスを工夫するという断熱方法も存在します。
窓は熱や冷気の侵入経路の1つであるため、そこに工夫をすることによって夏の暑さや冬の寒さを軽減できます。

窓ガラスに断熱対策のシートやフィルムを貼ったり、断熱ガラスに交換したりすることで、家での生活が快適になるでしょう。

 

□まとめ

今回の記事では、断熱塗料について解説しました。
断熱塗料は、断熱効果があるだけではなく、音を小さくしたり結露の発生を抑えられたりするという効果もあるため、多くの方におすすめできる塗料です。
また、断熱塗料に加えて、断熱材やカーテンなどを活用した工夫を施すことにより、さらに住みやすい家が実現するでしょう。