DIY愛好家や住まいのメンテナンスに熱心な方々、塗料の艶選びにお悩みではないでしょうか。
自宅や愛用品の塗装を検討する際、艶あり塗料と艶なし塗料のどちらを選ぶかは、その後の満足度に大きく影響します。
今回はそれぞれの特徴と、適した使用場面を解説します。

□艶あり塗料と艶なし塗料の違いとは?

 
艶あり塗料と艶なし塗料、それぞれの特徴とメリット・デメリットについて見ていきましょう。
 
1:艶あり塗料の特徴
 
艶あり塗料は、その名の通り、塗装面に艶やかな仕上がりをもたらします。
美しい光沢があり、塗りたての状態を長く保てるため、見た目の美しさを重視する場所に最適です。
しかし、艶があるために、小さな傷や汚れが目立ちやすいというデメリットもあります。
 
2:艶なし塗料の特徴
 
一方、艶なし塗料はマットな仕上がりが特徴で、落ち着いた外観を演出します。
艶ありに比べて反射が少ないため、自然な見た目が好まれる住宅外壁やアンティーク家具に適しています。
 
ただし、艶なし塗料は傷がつきやすく、汚れが目立ちにくいというメリットがありながら、耐久性に劣る点が挙げられます。
 

□クリア塗装での艶出しの誤解を解く

 
1:クリア塗装の誤解についての一般的な見解
 
市場でよく耳にする「クリア塗料は色つき塗料に比べて耐久性が劣る」という誤解について解説します。
この誤解は、塗料の性質を正確に理解していないことに起因します。
実際には、クリア塗料は顔料を含まないため、色あせによる劣化が少なく、長期間にわたりその美観を保てます。
 
2:クリア塗料の耐候性と透明性
 
クリア塗料は、その透明性が素材の本来の色や質感を活かすことを可能にします。
この特性により、クリア塗料は外部環境からの保護層としても機能し、さまざまな気象条件に対しても材質を保護する効果を発揮します。
適切に施工されたクリア塗装は、元の材質の風合いを生かしながら耐候性を向上させるため、非常に効果的です。
 
3:チョーキング現象とクリア塗料
 
「クリアー塗料は色つき塗料よりも早く劣化する」という俗説を解消するため、チョーキング現象の説明が重要です。
チョーキングとは、塗料が紫外線や化学反応によって分解し、塗装面が白く粉を吹く現象ですが、この現象は塗料内の顔料が関与しています。
 
クリア塗料では顔料が含まれていないため、チョーキングによる劣化はほとんど発生しません。
これにより、クリア塗料の使用は、塗装面の長期的な耐久性を保つ上で非常に有効です。
 
クリア塗料はその特性からみても、色つき塗料に劣らない、あるいはそれ以上の耐久性を持つ可能性があります。
情報の正確性を欠いたり、特定の塗装工法に関する知識が不足していることが誤解の原因であることが多いです。
 
適切な知識と理解を持ってクリア塗装を選択し、その利点を最大限に活かすことが、賢明な選択と言えるでしょう。
 

□まとめ

艶あり塗料と艶なし塗料、どちらもその利点と欠点があります。
自宅の壁や使う家具の材質、または見た目にどのような印象を求めるかによって、選ぶべき塗料が異なります。
この記事を参考に、ご自身のニーズに最適な塗料を選んでいただければと思います。
それぞれの塗料が持つ特性を理解し、美しく、長持ちする塗装を実現しましょう。