
ガルバリウム鋼板の外壁は、近年人気が高まっている住宅外壁材の1つです。
その人気の背景には、美しいデザイン性や高い耐久性といった魅力がありますが、一方で、初期費用やメンテナンスといった点で懸念事項を持つ方もいるでしょう。
そこで、この記事では、ガルバリウム外壁を採用するメリットとデメリットを具体的に解説します。
ガルバリウム外壁のメリット

スタイリッシュなデザインで住宅の外観をグレードアップ
ガルバリウム鋼板は、その独特の素材感と多彩なカラーバリエーションによって、住宅の外観をスタイリッシュに演出します。
例えば、マットな質感のガルバリウム鋼板は、モダンで洗練された印象を与え、一方、光沢のあるタイプは、高級感あふれる仕上がりを実現します。
近年では、さまざまなデザインや色合いのガルバリウム鋼板が開発されており、住宅のデザインコンセプトに合わせて最適なものを選択することが可能です。
例えば、木目調のガルバリウム鋼板は、自然素材との調和を重視した住宅デザインに最適です。
また、複数の色や素材を組み合わせることで、より個性的な外観を創り出すことも可能です。
近年注目を集めているのは、縦ラインを強調したデザインで、建物の高さを強調し、よりスタイリッシュな印象を与える効果があります。
軽量で耐震性に優れ地震被害を軽減
ガルバリウム鋼板は、他の外壁材と比較して軽量であるため、地震による建物の損傷を軽減する効果が期待できます。
重量が軽いため、建物の構造にかかる負担を減らし、地震時の揺れを抑制するのに役立ちます。
これは、特に地震の多い地域においては大きなメリットと言えます。
例えば、従来の外壁材であるモルタルに比べて、ガルバリウム鋼板は重量が約1/3程度と軽量であり、地震時の建物の揺れを抑制する効果が期待できます。
また、軽量であることから、施工性も向上し、工期短縮にも繋がります。
優れた耐久性で長期的なメンテナンスコストを削減
ガルバリウム鋼板は、高い耐候性と耐久性を持ち、長期間にわたって美しい外観を保ちます。
そのため、塗装などのメンテナンス頻度が少なく、長期的なコスト削減に繋がります。
具体的には、一般的な塗装外壁材が10年程度の塗り替えが必要になるのに対し、ガルバリウム鋼板は、適切なメンテナンスを行うことで、50年以上も長持ちするとされています。
これは、ガルバリウム鋼板が、アルミニウムと亜鉛の合金であるため、優れた防錆性を有していることによるものです。
また、紫外線や雨風による劣化にも強く、長期間にわたって色褪せが少ないことも大きなメリットです。
金属屋根材との組み合わせで統一感のあるデザインを実現

ガルバリウム鋼板は、外壁だけでなく屋根材としても使用できるため、外壁と屋根を同じ素材で統一することで、より洗練されたデザインを実現できます。
例えば、外壁と屋根を同じ色のガルバリウム鋼板で仕上げることで、シンプルながらも統一感のある美しい外観を創り出すことができます。
また、異なる色や素材を組み合わせることで、より個性的で魅力的なデザインにすることも可能です。
ガルバリウム外壁のデメリットとは?

初期費用が高く他の外壁材と比べて導入費用がかかる
ガルバリウム鋼板は、他の外壁材と比較して初期費用が高額になる傾向があります。
そのため、予算に余裕がない場合は、他の外壁材を選択する方が現実的かもしれません。
例えば、サイディングと比較すると、ガルバリウム鋼板は材料費、施工費ともに高くなる傾向があります。
具体的な金額は、住宅の規模やデザイン、施工会社によって異なりますが、数十万円から数百万円の差が生じることもあります。
遮音性が低く外部の騒音が室内に入りやすい
ガルバリウム鋼板は、遮音性に劣るため、外部の騒音が室内に入りやすいというデメリットがあります。
そのため、騒音の多い地域では、遮音対策をしっかりと行う必要があります。
例えば、二重窓や遮音性の高い断熱材を使用することで、騒音問題を軽減することができます。
また、建物の設計段階で、騒音源から離れた場所に寝室などを配置するなどの工夫も有効です。
傷がつきやすく定期的なメンテナンスが必要
ガルバリウム鋼板は、比較的傷がつきやすい素材です。
そのため、定期的なメンテナンスを行う必要があります。
例えば、小さな傷であれば、タッチアップペイントで補修できますが、大きな傷の場合は、専門会社に依頼する必要があります。
また、定期的な清掃を行うことで、汚れやサビの発生を防ぎ、建物の寿命を延ばすことができます。
熱伝導率が高いため断熱対策が重要
ガルバリウム鋼板は、熱伝導率が高いため、断熱対策をしっかりと行う必要があります。
そうでなければ、夏は暑く、冬は寒い住宅になってしまう可能性があります。
そのため、断熱材を適切に使用するなど、断熱性能を高める工夫が必要です。
高性能な断熱材を使用したり、外壁と内壁の間に空気層を設けることで、断熱性能を向上させることができます。
まとめ

今回は、ガルバリウム外壁のメリットとデメリットをそれぞれ解説しました。
スタイリッシュなデザイン性や優れた耐久性といったメリットがある一方、初期費用や遮音性、メンテナンスといったデメリットも存在します。
これらのメリットとデメリットを総合的に考慮し、ご自身の住宅の条件や予算、ライフスタイルに最適な外壁材を選択することが重要です。
最終的な判断は、個々の状況や優先順位によって異なり、専門家の意見を参考にすることも有効な手段となるでしょう。