
外壁塗装工事が進むにつれて、独特の塗料の臭いが気になることがあります。
この臭いは、工事期間中だけでなく、いつまで続くのか、そして人体への影響はないのか、多くの方が不安に感じる点でしょう。
特に、小さなお子さんやペットがいるご家庭では、その影響についてより一層の注意が必要です。
快適な住環境を保ちつつ、安全に工事を進めるためには、臭いの原因を理解し、適切な対策を講じることが大切です。
外壁塗装の臭いはなぜ発生し、いつまで続く
塗料のシンナーが主な原因
外壁塗装で発生する特有の臭いは、主に塗料に含まれる「シンナー」と呼ばれる有機溶剤が原因です。
塗料は、色をつける顔料、塗膜の質を決める合成樹脂、機能性を加える添加剤、そしてこれらを溶かす溶剤で構成されています。
溶剤の種類によって水性塗料と油性塗料に分けられますが、油性塗料ではイソプロピルアルコールやメタノールといった有機溶剤が使われるため、シンナー臭が強くなる傾向があります。
シンナーは塗料の密着性を高めたり、乾燥を早めたりする役割がありますが、その刺激臭が周辺に広がることがあります。
中塗り上塗り期間の数日間続く
外壁塗装の工程は、一般的に下塗り、中塗り、上塗りの三段階に分かれます。
臭いが強く発生しやすいのは、外壁の保護や美観を決定づける中塗り・上塗りの工程です。
これらの工程では、仕上げに使う塗料が直接外壁に塗布されるため、シンナーの揮発による臭いが顕著になります。
一般的な住宅規模の塗装工事では、中塗り、上塗り、そして塗料の乾燥期間を含めて、数日間程度、臭いが気になる期間が続くことが多いようです。
ただし、塗料の種類や気温、湿度などによって、臭いの感じ方や持続期間は変動します。
人体や赤ちゃんへの影響も考慮
塗料の臭いの原因となるシンナーやVOC(揮発性有機化合物)は、人体に影響を与える可能性があります。
長時間の吸入は、吐き気、めまい、頭痛、目や喉の粘膜への刺激といった不快感や体調不良を引き起こすことがあります。
特に、体調を崩しやすい赤ちゃんや小さなお子さんは、大人よりもシンナーやVOCの影響を受けやすいと考えられています。
妊娠中の方も、化学物質の影響を考慮し、注意が必要です。
健康被害のリスクを最小限に抑えるためには、臭いの発生源とその影響について理解しておくことが重要です。
外壁塗装の臭い対策方法
低VOC塗料や水性塗料を選ぶ
臭いを抑えるためには、塗料選びが重要になります。
近年では、環境や人体への配慮から、VOC(揮発性有機化合物)の放散量が少ない塗料が多く開発されています。
例えば、「F☆☆☆☆(フォースター)」という規格を持つ塗料は、シックハウス症候群の原因物質とされるホルムアルデヒドの発散量が極めて少なく、臭いも控えめです。
また、水性塗料は油性塗料に比べてシンナーの使用量が少ないため、臭いが軽減される傾向があります。
塗料の種類によっては、芳香剤が配合されたものもあり、塗装時の不快な臭いを和らげる工夫がされています。
マスク着用、換気や一時外出で軽減
ご自身でできる臭い対策としては、まず、臭いを吸い込まないように保護することが挙げられます。
活性炭フィルター付きの不織布マスクや、より効果の高い防毒マスクの着用が有効です。
また、窓やドアを開けてしっかりと換気を行うことも大切です。
空気の流れを外側に向けるように扇風機を活用するのも良いでしょう。
臭いが特に気になる場合は、工事期間中、一時的に外出したり、近隣の親戚宅やウィークリーマンションなどに滞在したりすることも、不快感を軽減する有効な手段となります。
換気に配慮した施工を業者に依頼
業者に工事を依頼する際にも、臭い対策について相談することが重要です。
例えば、窓やドアを開放できるように配慮した養生方法を依頼することで、作業期間中も換気がしやすくなります。
また、施工業者には、工事開始前に近隣住民へ挨拶を行い、工事内容や発生しうる臭いについて説明してもらうように依頼すると、トラブルの防止につながります。
信頼できる業者であれば、塗料の種類についても説明を求め、低VOC塗料や水性塗料の使用について相談に乗ってくれるでしょう。
まとめ
外壁塗装工事における臭いの発生は、主に油性塗料に含まれるシンナーが原因であり、中塗り・上塗り期間を中心に数日間続くことがあります。
この臭いは、大人だけでなく、赤ちゃんや小さなお子さん、ペットなど、より敏感な存在に影響を与える可能性も考慮する必要があります。
対策としては、低VOC塗料や水性塗料の選択、マスクの着用や換気の徹底、一時的な外出などが有効です。
さらに、業者には換気に配慮した施工方法や近隣への配慮を依頼することが、快適で安全な工事のために重要となります。