戸建て住宅の外観、長く大切にしたいですよね。
特に外壁は、家の顔ともいえる大切な部分です。
年月とともに汚れや傷が目立ってきたり、雨風による劣化が心配になったり。
そんな時、外壁塗装を検討する方も多いのではないでしょうか。
でも、たくさんの選択肢があり、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、外壁のデザイン性を保ちながら保護できる「クリア塗装」に焦点を当て、その選び方をご紹介します。
クリア塗装とは何か
クリア塗装の種類
クリア塗装に使用される塗料は、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系などがあります。
それぞれ耐用年数と価格が異なり、フッ素系が最も長く、価格も高くなります。
アクリル系は約5~8年、ウレタン系は約8~10年、シリコン系は約10~12年、フッ素系は約12~15年の耐用年数が期待できます。
価格帯は、1平方メートルあたりアクリル系が1,400~1,600円程度から、フッ素系が3,800~4,800円程度までと幅があります。
他にも、無機クリアやUVプロテクト機能付きの塗料などもあります。
水性と油性の2種類があり、水性は扱いやすく価格が安い一方、油性は耐久性が高いです。
クリア塗装のメリット
クリア塗装のメリットは、大きく3つあります。
まず、外壁のデザイン性を維持できることです。
無色透明なため、元の外壁の色や柄を生かしたまま塗装できます。
次に、外壁にツヤを出すことができます。
「ツヤあり」「3分ツヤあり」「ツヤ消し」など、様々な光沢感から選択可能です。
最後に、外壁を保護する効果があります。
塗料は、外壁材の耐久性を高め、劣化を防ぐ役割を果たします。
ただし、製品によって機能性に違いがあるので、住宅環境に合った塗料を選ぶことが重要です。
クリア塗装のデメリット
クリア塗装には、いくつかのデメリットもあります。
1つ目は、シーリング部分への塗装ができないことです。
シーリング部分はマスキングテープで保護する必要があります。
2つ目は、補修跡が目立つ可能性があることです。
クリア塗装は透明なため、汚れやひび割れ、補修跡などがそのまま見えてしまう場合があります。
3つ目は、外壁材によっては不向きな場合があります。
光触媒や撥水処理、無機コーティングが施された外壁材には使用できません。
外壁塗装の選び方
1:適した外壁材
クリア塗装は、デザイン性の高いサイディング外壁、特に窯業系サイディングに適しています。
レンガ調やタイル調など、様々なデザインのサイディングの意匠性を保ちながら保護できます。
また、打ちっぱなしのコンクリートやモルタルにも使用でき、コンクリートの風合いを残しつつ保護と光沢を与えることができます。
さらに、ウッドデッキや窓枠などの木材にも使用可能です。
2:不向きな外壁材
クリア塗装は、光触媒や撥水処理、無機コーティングが施されている外壁には不向きです。
表面コーティングがあるとクリア塗料が付きにくく、剥がれの原因になります。
また、劣化が激しい外壁や、汚れが目立つ外壁にも適していません。
3:クリア塗装の価格
クリア塗装の価格は、使用する塗料の種類によって異なります。
一般的に、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系の順に価格が高くなり、耐用年数も長くなります。
1平方メートルあたりの価格は、アクリル系で1,000~2,000円程度、フッ素系で3,500~5,000円程度と幅があります。
ただし、これはあくまで目安であり、外壁の面積や状態、施工業者によっても価格は変動します。
まとめ
クリア塗装は、外壁のデザイン性を維持しながら保護できる塗装方法です。
アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系など様々な種類があり、耐用年数や価格が異なります。
メリットとしては、デザイン性の維持、光沢の付与、外壁の保護などが挙げられます。
一方、シーリング部分への塗装不可、補修跡が目立つ可能性、不向きな外壁材への使用といったデメリットもあります。
適した外壁材は、デザイン性の高いサイディング、コンクリート、モルタル、木材などです。
一方、光触媒コーティング済みの外壁、劣化の激しい外壁、汚れが目立つ外壁には不向きです。
これらの点を考慮し、ご自身の家の状況に最適なクリア塗装を選んでください。