コーキングとシーリングとはどのような作業なのか知っている方はそれほど多くはないでしょう。
外壁工事を検討している方は、その違いやそれがどのようなものなのか知っておくことが必要です。
そこで今回は、コーキングとシーリングの違いについて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

□コーキングとシーリングの違いとは?

 

2つの作業には、実は明確な違いは存在せず、同じ意味として使用される場合が多くあります。
コーキング材の主な目的は水の浸入を防ぐことや、外壁の負担を減らすことですが、シーリング材も同様の役割を持っています。
そのように、役割としてはどちらもほとんど変わらないため、建築の現場では同じ意味を持つ言葉として使用されるのです。

□シーリング材の特徴や種類について

一口にシーリング材といっても、そこにはいくつかの種類が存在します。
以下では種類ごとに特徴を解説します。

1つ目は、ウレタンです。
ウレタンは耐久性と密着性が高いことが特徴です。
そのため、ALCや窯業系サイディングの目地、窓枠の目地、コンクリートのひび割れを修復するときなどによく使われます。
デメリットとしては、耐候性が低いことや、紫外線に弱いことが挙げられます。

そのため、屋外で使用する場合には、塗装での保護を必要とします。

2つ目は、シリコンです。
シリコンは耐候性や耐水性、耐熱性に優れているシーリング材です。
また、他の材料と比べて価格が安いため、コストパフォーマンスが良いことでも知られています。
主な使用用途は、ガラス周りの目地や屋根瓦の補修です。

しかし、シリコンオイルが出てしまうことがデメリットとして挙げられ、周辺が汚れやすく上から塗装できません。
専用の道具を使用すれば塗装できることもありますが、基本的には外壁に使用することは少ない傾向があります。

3つ目は、アクリルです。
アクリルの特徴は、水性であるため作業性能が高いことです。
また、価格が安いことも魅力的です。
そのため、ALCの目地や塗装の下地に使用されます。

しかし、硬化した後に肉やせが起こるという特徴があり、耐候性や耐久性も比較的低いです。
新築時に使用されることはありますが、メンテナンスのことを考えた場合にリフォーム工事ではあまり使用されません。

4つ目は、変成シリコンです。
この素材は、ウレタン樹脂を原料としているため、耐候性や塗装性に優れています。
その結果、窯業系サイディングやコンクリートなどの目地や、躯体・板金加工など多くの用途に使用できるというメリットがあります。

耐久性が低く、密着性も少し劣っていますが、固まった後に塗装できるため外壁にも使用でき、便利な材料です。

□作業を行う際の注意点について

実際に、作業を行う際には、以下の注意点を理解しておきましょう。
注意点に気をつけることで適切な作業を行えるため、美しく安全な外壁に仕上がります。

1つ目は、施工日や環境を考えることです。
コーキングは湿度や温度といった環境に影響を受けやすい作業です。
仮に、湿度が高い状態で作業すると、硬化に時間がかかったり、硬化しなかったりする場合があるので注意しましょう。
作業する日としては、よく晴れている日がおすすめです。

また、作業場所が密閉された場所である場合は、常に換気することも忘れないようにしましょう。

2つ目は、事前の準備を怠らないことです。
事前準備を正しく行い、施工前に必要のないものはきれいに片付けておきましょう。
そして、古いコーキング材をどの程度除去できるかによって完成度が左右されます。
そのため、古いコーキング材のゴミを丁寧に掃除しておくことを忘れないようにしましょう。

3つ目は、決められた使用量を守ることです。
コーキング材には、適切な使用量が定められています。
そのため、その量を間違えてしまうときちんと接着できない場合があります。
きちんと接着できないと、追加の工事でお金がかかってしまうこともあるので注意が必要です。

容器に使用料の目安が記載されているはずなので、事前にどの程度の量を使用すればよいか確認しておきましょう。

4つ目は、乾燥時間を多めにとっておくことです。
乾燥時間は、多めにとっておくことがおすすめです。
作業が完了すると、すぐに確認したくなってしまいますが、きちんと待つようにしましょう。
コーキングの作業では、硬化したと思っていたけれど硬化していなかったというミスが頻繁に発生します。

そういったことを避けるためにも、乾燥には時間をかけるのが良いでしょう。
また、湿度や温度によっても乾燥時間は変化するということを覚えておいてください。

□まとめ

コーキングとシーリングは同じ意味の言葉だということをお分かりいただけたのではないでしょうか。
材料にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なるため、外壁に合ったものを選びましょう。
家の外壁に関して何か気になることやわからないことがある方は、お気軽に当社までご相談ください。