屋根の工事方法の中にも色々な種類があり、必要な工程によって適切な工法も異なってきます。
今回はその中でも屋根のカバー工法についてご紹介します。
カバー工法のメリット・デメリット、注意点についてもご紹介するので、適切な方法での工事に役立てていただけると幸いです。

□屋根のカバー工法とは?

早速、屋根のカバー工法についてご紹介します。
屋根のカバー工法とは、屋根リフォーム工事の一種で、現在の屋根の上に新しい屋根材を重ねる施工方法のことをいいます。
耐用年数の短いスレート屋根に対して行われることが多く、かなり多用される工法です。
上に重ねるという都合上、屋根材は軽いことが条件になるため、瓦屋根以外のスレート屋根や金属屋根、アスファルトシングル屋根が適しています。
その中でも頻繁に使用されるのは、ガルバリウム銅板を使用した金属屋根になります。

屋根カバー工法の施工手順は以下の通りです。
・屋根材の汚れやほこりを取り除いた後、接着しやすくするために既存屋根を高圧洗浄機で水洗いする。
・棟板金などを一度撤去し、既存屋根にルーフィングを張る。
・新規の屋根材を施工し、棟板金を再度取り付け完成。

□カバー工法のメリットとデメリット

ここからは、カバー工法のメリットとデメリットをご紹介します。

メリットの1つ目は、断熱性・遮音性・防水性が向上するという点です。
既存屋根と新規屋根の二重構造になるため、これらの効果が期待できます。
特に既存屋根が金属屋根で、雨音が気になるといった方に非常におすすめです。

メリットの2つ目は、比較的リフォームを安く行えるという点です。
その理由は、古い屋根材を撤去する作業を短縮することができ、その分の費用を削減できるからです。
そのため、葺き替え(ふきかえ)工事と比較して、費用を抑えることができます。
加えて、撤去作業がなくなることで、工期が短くなるという点もメリットといえます。
一般的な葺き替え工事の工期は7~30日程度ですが、カバー工法であれば5~14日と、最大で半分ほどにまで削減できます。

メリット3つ目は、騒音やほこりなどによるトラブルが少ないという点が挙げられます。
カバー工法であれば、騒音やちりが発生するリスクが少なく、工期の短さも相まって、周囲の方への影響も少なく済むでしょう。

カバー工法は比較的費用を抑え、短い工期で行える施工法であり、様々な機能を付与することができる工事であるといえます。

逆に、デメリットを挙げるとするならば、耐震性が少々低下するという点があります。
カバー工法を行うと、屋根2枚分の重量となり、全体の重量が増えてしまいます。
とはいえ、大多数の住宅に関してはあまり大きな問題になりません。

一般的なスレート屋根に金属屋根をカバー工法を行った場合の総重量は1平方メートルあたり約25キログラム程度です。
それに対して、昔ながらの瓦屋根の場合は1平方メートルあたり約60キログラムとなっており、これと比較するとカバー工法を施した屋根の方がよっぽど軽いといえます。
以上により、問題になることは少ないと考えられますが、不安な場合は些細なことで良いのでぜひ当社にご相談ください。

また、カバー工法が不向きな屋根の素材や状態も存在します。
例を挙げると、瓦屋根に関してはカバー工法が不向きであるといえます。
カバー工法は元々ある屋根の上に、新しい屋根を置き固定するという方式を取ります。
そのため、形がいびつだったり、厚みがあったりする屋根材の上には固定しづらいため、カバー工法には不向きであるのです。

不向きな屋根の状態としては、内部補修が必要な場合です。
屋根の下地や内部の劣化がある場合、上から新しい屋根を固定するだけでは不十分です。
そのような場合は、カバー工法ではなく、まずは補修を行う必要があります。

□カバー工法の注意点について

最後に、カバー工法の注意点についてご紹介します。

1点目は、先程もご紹介した通り、カバー工法が全ての屋根に対して可能というわけではないということです。
瓦屋根のように、平らではない特殊な形状である屋根に対しては葺き替え工事が必要であるということを覚えておきましょう。

また、新しく上から重ねる屋根材は、既存の屋根材よりも軽いものの中から選ぶということも知っておくべきポイントです。
そのため、屋根材の中で最も重いとされる瓦屋根は新しい屋根としても選択することができません。

2点目は、2度目のカバー工法は不可能であるということです。
カバー工法は古い屋根の上に新しい屋根を重ねるという都合上、重量が増していきます。
そのため、2度目以降のカバー工法による重量は住宅にとっても大きな負担となり、耐震性の面でも問題が生じてしまいます。
カバー工法は1度きりの工事であるということは覚えておきましょう。

他にも火災保険を適用したい場合や、その他の設置物がある場合は、その都度当社までお問合せください。

□まとめ

今回はカバー工法とは何か、カバー工法を行うメリット・デメリット・注意点をご紹介しました。
お伝えした通り、カバー工法は近年人気な工法ではありますが、不適切な場合も存在するため、適宜当社のようなプロの施工会社に相談することをおすすめします。
当社は、地元熊谷で創業48年を誇り、エリア満足度No.1を獲得しています。
塗装やリフォームに関する無料相談会といったイベントも定期的に開催しておりますので、塗装工事をお考えの方は是非当社にお任せください。