住まいは、私たちの暮らしにおいて重要であり、整備された状態で快適に暮らしたいですよね。
実は、快適な暮らしのために、屋根は大切なポイントです。
しかし、屋根塗装をしたいが、タイミングが分からず踏み切れないという方は決して少なくありません。
今回は、屋根塗装のサインとなる劣化症状についてご紹介します。
屋根塗装を検討している方は要チェックです。

□屋根塗装をするべき劣化症状

1. 雨漏りの症状がある

金属屋根の場合、劣化して錆びるとそこから雨が侵入することがあります。
下地材まで水が浸食し、雨水が建物内部に入ることもあります。
また、金属屋根以外でも雨水で塗膜が侵されると、素材そのものに浸透し、雨漏りの原因になります。
天井に雨漏りの兆候が見られる場合、迅速な対処が必要です。

2. 屋根の割れ・ヒビがある

屋根材は経年によって、だんだん塗膜の保護機能が低下し、雨や空気などの影響を受け、屋根材は劣化しやすくなります。
また、地震や車の走行による振動などの衝撃によって、ひび割れが生じることもあります。
さらに、屋根に反りや割れなどが生じることで、雨漏りや滑落の発生に繋がることもあります。
細かな亀裂であっても雨漏りの原因になるため、迅速な対応が必要です。

3. コケ・カビの発生

屋根の外観が緑色に変色している場合、コケやカビが発生している可能性があります。
太陽光の当たらない場所や湿気の多い場所で発生することが多いですが、塗膜の劣化で発生する場合もあります。
緊急性はありませんが、長期的に放置すると屋根の劣化が進行する可能性があります。

4. 屋根の色あせ・変色

屋根の外観に色あせや変色がある場合は、塗膜が劣化していると考えましょう。
つまり、塗り替えのタイミングです。
これは初期的な段階で、緊急性はありませんが、放置すると雨漏りや滑落、飛散が発生する可能性があります。

5. 塗膜の剥がれ

塗装の剥がれを目視で確認できる場合、それは塗装劣化のサインです。
屋根材の保護機能が低くなり、雨や外気の影響を受けやすくなっています。
放置すると劣化の範囲が広がるため、迅速な対応が必要です。
塗膜が剥がれていると、その部分だけ変色して見えます。
屋根材の種類に関わらず、変色がある場合、何かしらの問題が発生していることが多いです。

6. 屋根材が破損

外的要因や劣化などにより、屋根材が破損することがあります。
雨漏りや屋根材の滑落、飛散などの危険があるため、発見した場合すぐに修理を依頼してくださいね。
また、地震の衝撃によって破損することもあります。

7. 金属部分の錆び

外観が赤や茶色に変色している場合、劣化し錆が発生していると考えましょう。
錆びを放置すると、最終的に屋根に穴が開くため、迅速な対応が必要です。
また、放置すると錆は広がり、修理費が増えるため、迅速な対応をすることでコストを抑えられます。

8. 屋根塗装の耐用年数

耐用年数は基本的に5~10年ですが、塗料の種類によって異なります。
一般的に、耐用年数が短いほどコストは抑えられ、長いほどコストはかさみます。

□塗料によって耐用年数が違う?

*アクリル塗料の耐用年数

耐用年数は3~7年と短く、劣化しやすいです。
コストは抑えられますが、紫外線に弱く、耐用年数が短いため、近年はほぼ使用されません。

*ウレタン塗料の耐用年数

耐用年数は5~8年です。
コストが抑えられ、密着性に優れていますが、紫外線による変色や、衝撃によるひび割れなどの劣化が発生します。
そのため、近年使用されることは少ないです。

*シリコン塗料の耐用年数

耐用年数は10~15年です。コストが抑えられることに加え、紫外線に強く、防汚性も備えています。
このように、劣化しにくい塗料であり、近年では主流です。
しかし、シリコン塗料の中にも階級があり、質の低いものは10年もたないこともあるため、どの階級の塗料であるかに注意が必要です。

*フッ素塗料の耐用年数

耐用年数は15~20年です。
紫外線に強く、色あせもしにくく、劣化しにくいです。
さらに、防汚性や不燃性、防藻、防カビも備えています。
しかし、他の塗料に比べると高価なため、個人住宅に使用されることはあまりありません。
塩害に強いため、海沿いの住宅の方にはおすすめです。

*無機塗料の耐用年数

耐用年数は20年以上です。
紫外線や雨など、耐久性に強く、長期にわたって劣化しにくいです。
また、優れた防汚性や不燃性も兼ね備えています。
価格は高いですが、長期的な美しさの維持や、塗り替えの回数が減り、メンテナンスコストの削減に繋がります。

□条件によっては劣化しやすい

屋根塗装の持ちは立地によって異なります。

1. 台風の多い地域

台風の多い地域は、劣化が早い傾向があります。
強風による傷や、雨による高湿や藻・コケの繁殖が原因です。
そのため、塗料の耐用年数よりも短いと考えておくことをおすすめします。

2. 塩害のある海沿いの地域

塩害のある地域も、劣化が早い傾向があります。
また、金属製の屋根は錆びやすいです。
そのため、フッ素塗料がおすすめです。

3. よく日が当たる地域

日当たりが良い地域も、劣化が早い傾向があります。
塗膜は、紫外線に当たるとチョーキング現象を起こします。
この現象は、塗膜の顔料がチョークのような粉上になって浮き出ます。
シリコン塗料や遮熱・断熱塗料がおすすめです。

4. 雪の多い地域

雪の多い地域は、水溜まりが多いため、劣化が早い傾向があります。

5. 自然災害の少ない地域

自然災害の少ない地域は、耐用年数よりも長持ちし、劣化しにくい傾向があります。
多少の紫外線や雨には当たりますが、それは耐用年数に織り込まれています。
むしろ、一定の負担が考慮されている場合は、耐用年数以上に長持ちすることもあります。

□まとめ

今回は、屋根塗装のサインとなる劣化症状についてご紹介しました。
劣化の状態によっては迅速な対応が必要なこともあります。
また、お住まいの地域によって適した塗料も異なります。
屋根塗装をお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね。